So-net無料ブログ作成

写真データを消失した。(高速USB、外付けHDD) [近況…]

 三度に及ぶブログ閉鎖宣言、そして、三度目は本当にブログを閉鎖してしまって、URLも失効してしまった。

 ソネットでは、自分が使っていたURLだとしても、一度ブログを潰してしまうと、同じURLは使えなくなって、よって、元のURLから読者を誘導できない。

 ブログを再開するときには、データはエクスポートデータとして取っていたので、それを使ったのだが、

写真は、もう一度、管理画面にアップロードする必要があった。

 しかし、エクスポートデータだけで再現した、それぞれの記事には、元の写真がすんなり表示されていたので、これだと楽だな、と思っていたのだが。

 実は、それは、前のURLのデータが残されていたから表示されていたのであって、

最近、その、前のURLのデータが、ごそっと抹消されて、ブログの旧い記事の写真が表示されなくなった。

 今は、管理画面に戻していた写真データ(全部ではなかった。無念)を元に、旧記事に写真を復元しています。

 自分のパソコンに、写真がすべて残っていれば安心なのですが、度重なるリカバリーの為、もう、ありません。

 やっぱり、データは大事ですね。

  この、写真を戻す作業、管理画面のアップロード写真を、思い出しながら挿入していく方法もアリなのですが、もっと簡単な方法はないのか、と考えたわけです。

 そこで、ソースコードの、コーテーション内に表示してある写真データの文字や数字が、閉鎖まえのエクスポートデータと、どう違うのかを探り出しました。

 要は、写真を持ってくるサーバーのURLが変わったということですので、そこを切り取って、新しい文字コードに貼り替えるという作業をしていたのですが……。

 ウェブの勉強しただけあって、我ながらやるやん、と思っていたのですが。

 同じ、僕のブログの管理データでも、階層があって、部屋が分かれていて、時期が違うと再現されない。

 時期を表す数字列もあるのですが……。ややこしい。

 で、結局、リッチテキストエディタで、アナログの方法でやってます。

 1000記事のうち、大半が写真が再現されてないのです。しかし、一遍には無理ですね。

 

 かといって、階層の浅い記事の写真だけを優先的に復元するのも難しい。データ(写真)の所蔵が時系列だから。

 十日ほど、執筆はお休みです。

 色々あって、腐った気持ちを、まず立て直し、それから、書きたくて仕方ないレベルのモチベーションに戻して、それから書きます。(人に突っこまれる近況を書かない人も多いでしょうが、文章というのは、後半で、筆者が何を言いたいのかがまとまって発信されてこそ、読み手も落ちつくのですから。ブログ復元の説明だけを書いたのでは、情緒ある文章にはならないよ)

 ということで、もう少し頑張ります。

 お休みなさい。

■高速USB3.0 すぐ使える 外付けHDD 3TB
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ネット生活の近況(windows8) [近況…]

 セキュリティーソフトは、一時カスペルスキーというソフトを使っていたのだが、友人に勧められて、KINGSOFTを使うようになった。

 只で、充分なセキュリティー能力があるのが嬉しい。

 しかし、KINGSOFTは、広告収入で成りたっているだけに、広告が画面の隅に、ずっと出てくる。

 ×マークを押さないと広告は消えないし、その×マークも表示されるまでにタイムラグがあるようになった。

 そこで、またしても友人に薦められ、MICROSOFTのセキュリティーソフトを導入した。

 困った広告は出なくなった。

 しかも、無料で充分なセキュリティー能力である。

 

 ブラウザは、ずっと、インターネットエクスプローラーを使ってきたが、最近、「ついっぷる」で、「フレンズ」の操作が出来なくなった。

 そこで、Google chromeを導入した。

 以前にも、Google chromeが発表になってから、すぐに一時導入していたのだが、Google chromeは、クッキーを制限できないので、アダルトサイトなどを頻繁に利用するので、使用を躊躇していたのである。

 今は、アダルトサイトを見るときには、インターネットエクスプローラー8を使い、原則的には、インターネットエクスプローラー8を使っているが、動画情報の再現が遅いサイトを見るときと、「ついっぷる」を使用するときには、Google chromeを使っている。

 MICROSOFT セキュリティーソフト無償版ダウンロードは、こちら


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ちょっと市内の寺へ(ニコン、一眼レフカメラ) [近況…]

 友人と一緒に、ちょっと市内の寺へ

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  暑いです。蝉も、こんな参道にまで来ても少ない。

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 この車は、仏法を表しているとのことで、まわすと邪気を払うとか。(正確な説明は忘れました)

 重い金属で出来ていて、ベアリングになっているので、スムーズに永くまわります。

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 私欲の塊を表した餓鬼でしょうか。

 仁王さんに、両足で踏みつけられていました。

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 西林寺の沿革です。1300年もの歴史があるそうです。

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 庫裡屋のあるあたりに、こんな、大きな葉っぱの植物が!

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 弘法大師さんです。

 縮小版、四国八十八ヶ所もありました。

 この辺りまで来ると、急に気温が下がりました。やはり山ですね。

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 鐘つき堂に来た辺りで、体力的にギブアップです。

 普段の運動が大事ですね。

 それでは、また。(^。^)

【ニコン】 一眼レフカメラ 1本レンズキット(高倍率ズーム) D7000LK18-200 <デジタル一眼カメラ>
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異様な夏(黒ごまアイスクリーム) [近況…]

 蝉が鳴きませんね。

 自宅は、山の麓なのに、一匹か2匹ぐらいしか鳴いていません。

 気温が高くて、気圧も高いのに、バックグラウンドの蝉の声がないと、市街地でも異様に、緊迫した感じになっています。

 去年、一昨年レベルではないですね。

 今年は、蝉が少なすぎます。

黒ごまアイスクリーム 2L 【アイスクリーム】【業務用】
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『二人だけのテニスコート』ーーー20(最終章) [自作原稿抜粋]

  『二人だけのテニスコート』(トップ)は、こちら 

 

【この作品は、フィクションです。】

 二月十六日。ぼくの元の生活が再びはじまった。午前中、営業回りをして昼から授業に

出た。家にかえると鈴子がきていた。鈴子は夕方ぼくが仕事か学校からかえってくる時間

に直接ぼくの家へくるようになっていた。修学旅行中だったから渡すタイミングがなかっ

た、といって鈴子はチョコレートを呉れた。鈴子のくれる手渡しの手紙には終わりに必ず、

わすれな草より、とかいてあった。それは、いつまでも私のことを忘れないでいて欲しいと

いう鈴子の気持ちの顕れであるとは分かっているのだが。忘れないでねっていう言葉は

この手紙がいずれ過去の物となってしまうという予期をさせてしまう誘因性が含まれてい

る。鈴子は初めからぼくたちが一生の契りを結ぶことはないと悟っているのではないかと

ぼくは時々おもった。それでもぼくたちが愛し合ったことに意味はある。初めての口づけを

した相手をお互いに匿かに思いつづけよう。と、そう思っているのではないか、と。ぼくは

言葉として組み立ててではなくそうおもったりした。哲学的強迫観念を考えるときはいちい

ち全て文章にして考えねば気が済まないのにそのことだけは単語を使わずに考えた。ぼ

くは公園のベンチで鈴子と口づけをしきつく抱いた。ぼくは駅まで鈴子とあるいた。

「折角のバレンタインデイに、こんなこというべきではないのは分かっとるけど、僕ら別れ

よう」

 と、ぼくはいった。

 鈴子は歩きながら目を伏せた。

「多分、室井くんはそう言うやろうと、私、分かっとった」

 ぼくらはあるいた。

「ぼくの気持ちが強いんかどうか、自分でも分からへん。鈴ちゃんが好きやけど、このまま

つきあうても前へ進めんと思う。ぼくら…」

「うん。……それは、私も、そう思ててんや」

 鈴子が鼻をすすりだした。

「ごめん。……鈴ちゃん。泣かんといて」

 もう少しで駅という狭い路地でぼくらはあるけなくなってしまった。人は何人かぼくらの傍

をとおったがもう暗くなっていて表情を見られることはなかった。

「……うん。……泣いてない。」そう言いながら鈴子は声をつまらせてつづけた。「……私

な、……室、井、くんのことが好きやで、……その気持ちは今でも変わってないで……私

な、私から室井くんにつきおうてっいうてっ頼んだんやから、室、井、くんが、別れるいうた

んやったら、しゃあないねん。……私も受け入れな。……私な、いつか、こない、なって、ま

うん、ちゃうか、いうて、分かっとった。………つきあうても初め、っから、こない、なりそう

な、気は、しとった。……それでも、エエ、ねん。……私、室、井、くん、が好きやったから、

……つきあうてくれて、ありがとう。……そいでなァ、……室、井、くん、私のこと、憶えとっ

てよ。……私とつきあうた、こと、憶えとってよ。………うううーー」

 ぼくは自分が鈴子を悲しませていることを悪だとおもった。でも妥協して彼女とつづけれ

ば後に鈴子はもっと悲しむことになるのだからここで退くしかないのだと自分に言い聞か

せた。

 仕事はあてもなく飛び込み訪問をやるだけだった。善悪問答は繰り返されていてぼくは

まいにちくたびれた。縁故で契約してくれる人もなく契約のとれない日がつづいた。学校

ではテニスをしなくなった。たまにテニスコートにいったことはあったが鈴子の姿はなかっ

た。登下校時や休み時間に鈴子と出くわすことはあったが、お互いに目を合わせなかっ

た。ぼくはついに支店長に辞表を出した。

「今は、辛抱するときやぞ。もう一遍、考え直してみい。一応、預かっておくから」

 と支店長はいった。未だ寒いとき期だったが年度末が近くなっていた。事務所にあるポ

ータブルラジオからは竹内まりやの『不思議なピーチパイ』が流れていた。

 午後三時頃だったが事務所に居た営業の佐伯さんが曲に合わせてハミングで歌い藤

波さんはほんの少し身体を揺らせて鞄の縁を左手の四本の指で弾いていた。

 ぼくは辞職することについて誰にも相談しなかった。その後、一週間ぼくはもう身の入ら

なくなった仕事をつづけた。二月の末ぼくはもう一度、梅垣支店長に辞める意志の変わら

ないことを伝えた。夕方になり顧客回りを終えた営業マンたちがぱらぱらとかえってきては

タイムカードを押し支店長に挨拶してはかえっていった。「根性見せーよ」「何事も最後ま

でやってしまわんと、事をしたとは言わへん」「今、ここを辞めたら、ずっと仕事を変わる人

生になるど」「室井くんは、小さい頃から、プラモデルでも最後まで完成させる質か?」

 辺りは暗くなった。ぼくは、「それでも辞めます。もう無理なんです」といった。

 支店長はしょぼくれて「そうか」といった。

「明日だけ来てくれ。いや、出社でけへんねやったら、夕方、今日と同なじ定時過ぎに来

てくれ」

 支店長はそういったがぼくはそれには答えなかった。ぼくは家にかえった。

 次の日、学校には行ったが支店へは行かず夕方の五時にはスーパーマーケットのゲー

ムセンターにいった。八時頃、家にかえると母が支店長からの電話を受けて会ってきたと

いった。支店長はもう一度だけ説得したかったそうだ。十日に給料をとりにいくだけという

ことになった。

 何日かが過ぎた。ぼくは半日学校に出て夕方、家でドラムを練習した。サディスティック

スやカシオペアの曲をレコードをまわして再生しそれに合わせてスティックを打ち降ろし

た。大人のバンドがメンバーに入らないかと誘ってきたが練習が深夜だったので断った。

三月十日に給料をとりにいった。

「どうや、すっきりしたこ」

 と、支店長はいった。

 ぼくはその三万の内から楽器店にいってカシオペアのLPとジョージ・川口のジャズバン

ドのLPをかった。

 学校では相変わらずの楽な授業があった。

 ある日、鈴子がはなしかけてきた。

「私、ミシンの契約、解約したいねん。一緒に会社に行ってくれへんやろか」

 ぼくは、いった。

「あの、僕、もう、あの会社辞めたんよ。行ってあげたいけど、ぼくは、行きづらいんや。悪

いけど」

 鈴子は一瞬だけぼくに目を合わせるとすぐ目を逸らした。

「わかった。一人でいくわ」

 終業式が終わり櫻の花弁が舞う頃ぼくは最終学年になった。何日か登校したが篠沢鈴

子には会わなかった。テニスの練習に出たとき同じテニス部の気の強い女子にぼくは鈴

子を見かけなくなったとはなした。

「篠沢さんは、学校辞めたよ」

 櫻の花弁が一時の強い風で多量に一斉に空に舞いテニスコートに降ってきた。ラケット

が空を切った。ぼくはあと一年の辛抱だと自分に言い聞かせた。長かった。

 もうすぐぼくは二十歳の高校生になるのだ。

 そしてやっと卒業がやってくる。

 我慢の川を渉りきるのだ。

 いつかいく場所のために。

 いつかいく場所のために。

                          (了)



 

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『二人だけのテニスコート』ーーー19 [自作原稿抜粋]

【この作品は、フィクションです。】

 その晩ぼくは手淫を五回もやった。ぼくは西に増築された六畳二間の内の自室にあて

がわれた一室でなかなか寝つけなかった。机の抽斗からガス充填式ライターを出した。

それは銀色に光って重いライターだった。上部を上に指であげ側面についたやすり状の

円柱を親指でまわしてみた。蒼白い炎が上がった。ぼくはジャンパーを寝間着の上に羽

織って煙草を買いにあるいた。玄関にもどり居間をあけると父が新聞を拡げて足の爪を

切っていた。ぼくは部屋に戻ってセブンスターを喫った。煙は身体に悪いとおもったので

口に含むだけの喫い方だった。睡眠薬を飲めば眠れるのだった。ぼくは眠りたくなかっ

た。篠沢鈴子といっしょになるべきなのか。定時制を卒業したら、どうしようか。大学に行

きたいが行ける学力もないし私学に通わせてもらえるほど裕福でもない。せめて音楽の

専門学校に行きたいがそれとてお金がかかる。萩原に誘われてやったドラムだが元々音

楽には自信がある。最近ではスクエアの曲も叩けるほどだ。学校に行かないでドラムの

プロになれるのか。譜面は読めるがオリジナルの曲を創って譜面に起こすことはできな

い。フォークギターなら弾けるがそんな奴は山ほど居る。ドラムは趣味としてそしたら仕事

は何をするのだ。今のセールスはつづきそうにない。だいいち固定給まったくなしでは安

定しない。喫茶店のウェイターはやったことがある。食堂のアルバイトもやった。接客は苦

手じゃないしだけどそれを一生やって鈴子を食わしていけるのか。それに一生、一つの仕

事をつづけるなんておれにできるのだろうか。正しく生きるとはどういうことをしてどういう

ことをしないで生きることなのだ。またそんなことを悩みだすと平易な仕事すらゆっくりしか

こなせなくなる。バンドで演奏する仕事に就いたとしても哲学的善悪問答で頭のなかが一

杯になったらまいにちステージで叩くことが辛くなってくる。思考の沈殿のなかにはいろう

とする脳で同時に活溌にドラムを叩くことはできない。セックスをしてしまったらそんな抽象

的な思考癖なんてなくなるのだろうか。

 二月十日の一月分の給料は三万円だった。ぼくらは十一日から四日間、北九州と山口

県を巡る修学旅行にいった。武家屋敷といわれる所だけがぼくの印象には残っている。

でもそれがどこだったのかさえ曖昧模糊としている。ぼくの頭のなかではずっと善悪概念

をどう生活の場面で基準を決めてどう行動すべきなのかばかりが議論されつづけた。二

日目の晩の当地の方々、当地の市議会議員や旅館の人たちとの親睦会でぼくは生徒を

代表してミス**とかいわれる立場の女の人に歓迎の意として花束を受けとる役に教師

たちから事前に推薦されてなった訳だったが。後で菅沼を中心にした男子の何人かが担

任の長谷川先生とぼくに何でそんなおいしい役回りを室井に自分たちにも相談もなしにさ

せたんだと喰ってかかったが菅沼もいったい何をいっているのだろう。ミス何やらから花

束を受けとっただけでぼくがミス何やらとつき合える権利を得た訳でもないのだ。大勢の

人のまえで緊張しただけでミス何やらからキスされた訳でも手をにぎってもらった訳でもな

 い。おまけにミス何やらは手袋までしていたというのに。

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『二人だけのテニスコート』ーーー18 [自作原稿抜粋]

【この作品は、フィクションです。】

 翌朝ついに例の家へいった。

「直りました」

 と、ぼくはいってミシン本体を台座に取りつけて足踏み板との駆動を伝えるゴムベルトを

本体に掛け下の円盤に送り込んでかけた。「どうでした。どこが悪かったんですか」

 と主婦は訊いてきた。

「いやあ、奥さんねェ、実は機械部分が一部毀れてたんで、オーバーホールしたんです

よ」

「ええ? そうなんですか」

 藤波さんが目を細めてぼくの方を向きゆっくり頷いて、

「いえ、故障は大したことではなかったんです。下糸がかまのなかでからまってただけで、

サービスで外と中の掃除はさせてもらいました」

 主婦はぼくの顔と藤波さんの顔とを交互にみて、

「サービスですか。そしたら、いくらお支払いしたら」

「一応、オーバーホールしましたんで五千円になります」

 と、ぼくはいった。

「ええ? そんなにかかるんですか。そんなにかかるんやったらーーー」

「いえいえ、奥さん冗談ですよ。こちらの善意でお掃除させてもらっただけですから、お金

は結構です」

 藤波さんがそう言い切ったのでぼくは社としての姿勢を二重にする訳にはいかなくなっ

た。

「え、ええ、サービスですよ。本当に」

 ぼくと藤波さんは喫茶店じゃなく市民会館の脇ではなし合った。

「藤波さん、ぼく、支店長に命令されてたんですよ。お金もろて来い、いうて」

「せやけど、アンタ、大分悩んどったやんか。僕、アンタやから止めにしたんよ。あんな狡

いことは、アンタの場合、憶えたらアカン。きちっと成績あげて金儲ける生き方せな」

「そんなことは分かってますよ。せやけど、支店長命令やし、企業いうのはある程度の悪

いことも上の命令には従うから成立すんのやないんですか。それより、僕、帰ったら支店

長にどない言うたらエエんですか」

「僕が味方になったるから、そのままのこと言い。支店長も怒ってないて」

「おう、ご苦労はん」

 と梅垣支店長にむかえられた。支店長はわざわざ待ちかまえていたという感じだった。

「どうやった」

 キャスターつきの椅子に深く腰かけて支店長はぼくを直視して机ごしにきく。ぼくは藤波

さんの助け舟を求めて彼をみたが藤波さんはただ柔らかい笑みでぼくを見返すばかり。

「どないやったんどい。オーバーホール代もうてきたんやろ?」

「いえ、もうてません。下糸が噛んどっただけやてホンマのことを言いました。」

 支店長の眉に皺が寄った。

「なんでどい。おまえ、もろてくるヨッたがいや」

「初めはそのつもりで、ぼくも言うてたのに、途中から藤波さんが、オーバーホールはサー

ビスですいうて言うたったんで五千円かかりましたいうて押し切られへんなってもたんで

す」

 支店長はキャビンのなかの一本を手にとりその箱を自分の机の上へ放り投げた。

「なーんどい、それどういうこっちゃ、藤波さん」

「支店長、そう、この子には酷ですわ。もっと垢がついてこなできませんわ」

 藤波さんはそう言いながら鞄を机の上においてそのなかから顧客カードの綴りを出し営

業台帳に写していた。

「そうこ、アカンこ、分かった」

 支店長はそれを潮にぼくを責めるのをやめた。宮部さんがコーヒーをいれてくれたので

ぼくらは四人で休憩した。

「室井の、まあ、今日の五千円のことはまあエエ。ホンマの仕事やないんやから、まあ、お

まえの場合、そういうことはこの先もせん方がエエのかもわからへん」

 と支店長はそこで言葉を区切ってチョコレートを塗ったビスケットを一つ食べて日本茶を

ひとくち飲んだ。

「せやけどのう、室井。おまえ、今回のお客さんにどんだけ時間割いとる? 初めに一見

でいって、一旦、自分では分からへんからいうて、藤波さん付き合わして、重たいのに単

車に積んでもってかえってきて、そいで、ワシが診たら、ただ下糸噛んどっただけや。それ

やったら、初めから、おまえがその場で、下糸のからみだけ見抜いて直してきたら良かっ

たんとちゃうこ。まあ、ホンマにオーバーホールしてへんのに外だけ磨いて金もうてこい言

うたワシの理屈も可笑しいけどよ。……仕事いうたら金はじき出さな給料出ぇへんねん

ど、そら、おまえの場合、ここの場合、三ヶ月過ぎたら報奨金ものうなって、おまえも今、笑

うほどの給料やわな。せやったら、なるべく無駄な動きをせんようにせな。今のおまえやっ

たら五千円でも嬉しいやろがい。身に成ることせえよ。それと、もう下糸のかんどんのんぐ

らい見抜いて直すぐらいにはなれよ」

 ぼくは反論しなかった。はい、わかりました、とだけ答えた。支店長は「今日は、くたびれ

たやろ、早う帰れ」といって未だ正午になってないのに帰宅を許してくれた。

「すみませんでした。では、お先に失礼します」

 といってぼくは原付に鞄をのせ支店を出た。ぼくは中江市の本町区内をほぼ一周という

形で単車ではしり十一時ごろ支店のまえは通らずに消防会館の傍に単車を停め裏手か

ら支店の隣の喫茶店にはいった。案の定、藤波さんが奥のテーブルでコーヒーをのんで

いた。ぼくは彼のまえに座りコーヒーを注文した。

「何や、上がったんやなかったんか」

「仕事は上がったんですけど、すっきりせんので、ひょっとしたら藤波さん、ここに居ってん

やないかと思て」

「そうかおもろい子ゥやなァ」

 藤波さんはそう言いながら四つ折りにした新聞を読んでいた。株価の頁だった。こんな

数字だけの頁をゆっくり読めるもんだろうか。

「藤波さん。チェリー一本ください」

「ええけど、アンタ、煙草喫わへんヨッたやん」

「今は、喫いたいんです。一本だけもらいます」

 藤波さんは一本ぼくにくれてガスライターで火をつけてくれた。チェリーはぼくには合わ

なかった。ニコチンの匂いを主張させてこの独特の香りと味を出しているのか。ぼく、やっ

ぱりこれは合いません。せっかくもろたけど、とぼくはいって灰皿で消しマスターからマイ

ルドセブンをかって店のマッチで火をつけて喫った。

「藤波さん。もっと、ちゃんと支店長に説明してもらわな、何か、ぼくが度胸なくて作戦よう

せえへんたみたいに支店長に観られたやないですか」

「あれは、あれでええがな。怒ってなかったんやし」

「藤波さん」

「アンタ、度胸ないのか。そんなことないやろ。だーれも、それは分かっとる」

 ぼくはもう一本煙草を喫ってコーヒーを飲んだ。煙草を喫ったらかえったらいいわとおも

った。藤波さんは新聞を元の状態にもどして四つにおって自分の横においた。

「アンタなァともかく、支店長がアンタを気にかけとってのだけは覚えとき。給料の少ない

今のアンタを何とかしたりたいいう支店長の気持ちは、アンタにも分かったやろ」

 ぼくは「やっぱり、煙草は未だ喫いませんから、これ、藤波さん喫って下さい」といって十

八本残ったマイルドセブンの箱を渡して自分の勘定をおいて店をでた。

 昼から授業に出て授業が終わるとぼくは一人で家にかえった。家にかえると鈴子が来

ていた。今日はひと汽車遅らせたん、と鈴子はいった。母も正雄もかえっていたのでぼく

は鈴子を駅まで送ることにして二人であるいた。途中の公園でベンチにすわった。辺りは

もう暗かった。ぼくは鈴子を抱き口を吸った。鈴子はぼくの入れた長さと同じ時間ぼくの口

に舌をいれてくれた。列車をもう一本遅らせることになった。駅まで歩く間にぼくは鈴子を

本当に愛しているのだろうかと自問した。こんな関係はよくないのではないかと自問し

た。結婚まで考えていても性交を未婚のときにすることはぼくにとっていけないことだしで

ももう口づけをして未発達の胸を触ったりきつく抱きしめたりということだけでは二人の気

持ちがまえに進まないのを知っていた。鈴子とそういうことをしても初めてくちびるを合わ

せたときの嬉しさと同じうれしさには至らなくなっていた。だったら一つだけ選択肢があ

る。結婚することをお互いに約束してなるべく早い時期をその目標日として決めて公言し

てしまってこのつき合いをつづけ晴れて結婚して性交もするのだ。でも鈴子でいいのか、

本当に、ぼくはおれは鈴子と所帯を持つということでいいのか。鈴子も多分その約束を待

ち望んでいるというのがぼくには分かった。鈴子は、他の同級生のように性交だけ先に

経験してしまえばいいとは考えないタイプの女なのだ。貞操観念がほとんどキリスト者と

同じなのだ。だからぼくらは抱き合った後それぞれが後ろめたさをもって相手の顔を直視

できないでいるのだった。室井くん、いってよ。結婚しようって。ぼくにはいつも鈴子のその

心の声が聞こえていた。

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『二人だけのテニスコート』ーーー17 [自作原稿抜粋]

【この作品は、フィクションです。】

 次の日は土曜でぼくは鈴子と逢った。そんなこというての…と鈴子は同情してくれたが

それでぼくが救われる訳ではない。客を騙して金をとる、その一言を自分がいうのかと思

うと気が重かった。鈴子の肌は動物の皮のような匂いがしてぼくは卓形炬燵に足を入れ

たまま彼女の耳の下に唇をつけた。唇を塞ぐと鈴子はうんっんっうと息を調節した。

 月曜日、仕事は朝からだった。支店長も営業マンたちも外回りに出てぼくは言いつけら

れたミシン磨きをやった。支店にはぼくと宮部さんだけになった。彼女は電話が鳴ると出

て用件をメモした。あらためて思えば彼女の仕事は少ない。お茶を入れましょうかと何度

か宮部さんはいった。ぼくは午前中だけで二杯のコーヒーと三杯のお茶を飲んだ。

「わかいのに偉いねェ、室井さんは」

「何がですか」

「いや、セールスなんか、なかなか自分からする人、居ってないですよ」

「売れたらね。成績あげとったら、自由な仕事や思うてはいったんやけどねェ」

「やっぱり、難しい?」

「ええ、最近はがたがたです。観とったら分かるでしょ」

「そうやね。誰ーれも苦しんどってやわ。室井さんだけやないですよ」

 確か一歳か二歳、年上の人だった。宮部さんは何故ぼくに敬語を使うのだろう。丸い顔

にニキビが出て一般の人という感じしか抱かせない。ぼくにすれば、宮部さんは謎の人だ

った。このミシンの一件をどう思うかと訊ねても「私が自分の意見をいうことはできないで

すから」とだけ答えてそれ以上なにも言わない。ぼくはスピンドル油を少し滲ませたウエス

でミシンを拭いたがこの作業をどうしたらいいのか分からなかった。くすんだ汚れのつい

ている部分はもう土曜日に汚れを落とした。油も注したしカバーを外してネジに緩みがな

いかは確認して増し締めしたしオーバーホールをしない以上この上にどこをどう磨いたら

いいのだ。塗装が剥げている訳でもないし。昼になってかえってきた支店長に挨拶して仕

事を上がった。

 昼から学校に出た。

 休み時間に菅沼が「室井くん、営業、行っきょってんですか」と上くちびるを横に引き伸

ばして訊いてきた。

 室井さん、だろうが。室井先輩だろうが。

「ああ、一応。セールスな」

 と、ぼくは答えた。佐藤くんは一学年下の女子の何人かに言い寄られて忙しくなったよ

うだった。ぼくは植田と柳川といっしょにかえった。

「室井、免許とってんて…」

 と植田がぼくにきいた。

「ああ、仕事で要ったからな」

「ゲーセン行こ」

 ぼくは湿ったつき合いもなければ男同士の間柄とも言えないだろうと思って誘いに乗っ

た。おれも単車でいくわ、といってぼくは植田たちを家まで付き合わせた。オフロードタイ

プの大きなバイクでフルフェイスのヘルメットの植田。その後ろにモンキータイプの小さな

原付にフルフェイスの柳川。ぼくはその後ろにカブ型の原付で頭の上半分しかない白い

ヘルメットをかぶって走った。もう暗くなりかけていた。鈴子とよくいく大型スーパーにいっ

た。三階のゲームコーナーへはいった。植田はパックマンというゲームをやった。長い直

毛を目許に垂らして植田はゲームをやった。初めの内ぼくと柳川は植田のやっているの

をみているだけだった。その内にぼくらは別々のゲーム機でゲームをやりだした。百円も

っていれば全能の神になれる。

「おれ、それ苦手やねん」

 いつのまにか植田と柳川がぼくの傍に来ていた。

「運転みたいなもんやがな」

 ぼくはそう言いながら自らとは形の違う宇宙船を連続で殲滅した。

「むごいなァ」

 と、ぼくはいった。

「何がよ」

 と植田。

「相手の異星人、何人も殺したで」

 柳川がうぐっと息を吐きぼくの目をみた。

「アホ。ゲームやがな」

 と植田。

「そうやん。室井も可笑しなこというわ」と、柳川。

「そりゃ、分かっとるけどよ」

 と、ぼくは言いながら連射をつづけた。二台目がやられて三台目に乗り換えた途端に周

りを囲んでいた敵船に三台目も爆破された。煙草が喫いたくなった。

 ぼくはその後ターンテーブルに載った円筒のプラスチックケースを金属のL字型の棒を

動かして穴に押し落して商品を獲るゲームを二十回やった。上にも下にも蓋のない円筒

のプラスチックケースのなかには金色や銀色に光るオイル注入式ライターやガス充填式

ライターや文字盤のデザインが格好いい腕時計やどうでもいいアニメの似非キャラクター

の小さいぬいぐるみやホテルのルームキーのようなキーホルダーや精巧につくられたち

ゃんとドアも開閉するドイツ車のミニカーが入っていた。ぼくはこういう物には惹きつけら

れる。二台のミニカーとガス充填式ライターを獲得口に落とした。視野が元に戻ると植田

と柳川が両脇に来ているのに気づいた。

「上手いがい、室井」

「これは、昔から得意なんや。何や、もうゲームせえへんのか」 二人は醒めた笑顔で、

「もうおれら、金ないねん」

 と植田が代表していった。ゲーム機のガラスの向かいに小さな男の子が二人ガラスの

ケースに凭れてぼくをみていた。ぼくはふたたび百円を入れアームのタイミングを図っ

た。アームは戻りにプラスチックケースを押し赤いランボルギーニ・カウンタックを落とし

た。好奇の上目づかいの目で幼児たちはぼくをみて何かひそひそとはなした。ぼくは戦

利品をもって幼児たちに歩いていった。

「キミら、これあげるわ。三台の内、好きなん一台ずつ選び」

「おっちゃん、エエの。」

 と一人がいって二人は目を丸くしてしばらく顔を見合わせていた。

「ホナ、ぼく、これ」

 と幼児はいって透明なセロハンから覗いている箱のなかの車を手のなかで見入ってい

た。

「ゲーム代、高いやろ。大人になったら働いて一杯お金もってゲームしに来たらええ。それ

までは我慢しいなァ」

「ありがとう」

 二人はそういってどこかへはしっていった。植田が傍からいった。

「室井、勿体ないことするわ。あれ買うたら五千円ぐらいすんど」

「ええがいや、室井がええんやったら、ええことするわ。格好ええわ」

 隣の柳川がいった。

「そうこ? 自分の苦労は、自分の苦労やがい。わいはそう思うけどのう。たとえ子供相

手でも。そっりょり、おまえ、あと一台はどうすんのどい」

「これは、自分のとり分。自分の褒美もなきゃ、やってられんわ。最近、エエこともないし」

 ぼくは植田の言いたいことに考えが及んだのでつづけた。

「欲しいんこ?」

「いいや」

「どうしても欲しいんやったらやるぞ」

「誰が他人に物もろて嬉しいねん。そんなもん自分の金で買うわ」

 ぼくらはその後コーラを飲みながら話しをしてそれぞれ家にかえった。

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